ん?あの後ろ姿は…さつきだな

「おい、さつき」

「あっ湘君」

どこか寂しげな表情だった

「どうしたんだ?」

「探し物をしてるんだよ」

そう言えばそんな事言ってたな

「でも、探すものする分からないから」

探すものも分からないと探しても意味がない…

GWもそうだな幾らサーチカードを入れても引いてくるべき物がないのなら

他のカードを入れた方が効率は良いだろう

逆に考えれば探す必要がある物があるならサーチやドロー系は必須だな

「どうしたの?湘君?」

「いや、ちょっとGWの事で考え事を」

「そういえばボク最近、混色デッキを作ってるんだよ」

「混色デッキか…」

たしかに混色にするとそれぞれの色の特徴を生かすことができるな

「でも、混色って色のバランスが難しくて…欲しい時に必要なGカードが来ないんだよ」

そうか…混色って事は単純にGの枚数だけでなく比率も重要になってくるな

「あと、指定国力が足りなかったりするんだよ〜」

単色だと指定国力って気にしないけど混色だと高い指定国力のカードは入れ辛いな

ってことは重要なカードや指定国力の高いカードの色の比率を増やすわけか

それを考えると特殊Gの月面民間企業や青の「アナハイム・エレクトロニクス」も

かなり使い勝手の良いカードになるし黒の「ガチ党の統制」は場合によっては強いな

「今はどうしてるんだ?」

「とりあえず緑赤なんだけど同じくらいの枚数だからGも半分半分だよ」

だったら…

「赤の枚数を増やしたらどうだ?」

「…何で?」

「赤のドロー、サーチ系のカードを入れればその分回りやすくなるだろ?」

「確かにそうだね!役割とか全然考えて無かったよ」

「それじゃあ、混色のメリットを生かせないだろ」

互いの弱点を補ったり長所を生かしあうから混色にするんだろ?

「湘君、賢くなったね」

「いや、友達のお陰かな?」

武士に山百合さんに…それとお前な

「ところで探し物見つかりそうか?」

この言葉を言った瞬間、さつきは寂しそうに顔を俯かせた

「まだ何だよ…」

そんな寂しそうな顔をするなよ…

「じゃあ、今から探すか!」

「え?良いの?」

「この前言っただろ?」

「うん…ありがとう」



「いつ失くしたんだ?」

「…分からないけど…昔…かな?」

「何処で失くしたんだ?」

「多分、この辺」

「…何なんだろうなお前の失くしたもの」

「なんだか物じゃない気がする」

「何だ?人か?場所か?」

「…!人だよ!ボク人を探してるんだよ」

「昔にこの辺で分かれた人か…何で探してるんだ?」

「何でだろう…?でも、会わなくちゃいけない気がする…」

「でも、良かったな探すものが見つかって」

「うん、今日はそれだけでも大収穫だよ…もう、遅いから帰ろうか?」

「そうだな…ところでお前って何処に住んでるだ?」

「あっち」

と言って少女は夕日が沈んでいく方向を指さした

…まぁ良いか何処でも

「じゃあね、湘君」

「あぁ、じゃあな」