夜になっても寝付けなかった

夕方の事が頭から離れない

遅かれ早かれこうなるとは思っていた

最初にこうなると思っていたのは告白する直前

呼び出して彼女を待っている時に落ち着こうと深呼吸した時だ

「そういえば、彼女の何処が好きなんだろう…」

深呼吸してフレッシュな空気を送り込んだ脳からの指令はこんな台詞だった

そして、そのことに考える暇もなく彼女がやってきた

後は勢いで告白した

そして付き合い始めた

付き合い始めれば彼女が好きな理由も見つかると思っていた

…思い続けて早四ヶ月、今こうして悩んでいる

「楽しい?か…」

二人で過ごした四ヶ月は少なくとも自分にとっては楽しいものだった

はじめて一緒に帰ったときはいつ帰りを切り出せば良いか分からなかった

結局、街灯が灯り始めたので帰宅した…それが二人だけの決まりになった

はじめてのデートは確か遊園地、当然学生なので日曜に行ったら中は凄い混雑だった

当然、目ぼしいアトラクションは総じて行列だったので人気のなさそうな所を周った

アトラクション自体は微妙だったけど、楽しかった

夏休みには二人で海に行った

やっぱり夏休みで人は多かったけど夕日に照らされた海は奇麗だった

その帰り、始めてキスをした

…嬉しかった

二人で過ごした時間を思い返しても後悔はなかった

多少の失敗はあったけど、それも良い思い出だ

きっとこれからも後悔はしない…しないけど

瞼が重くなっってきた…そして、次第にまどろんでいった


戻る ホーム 目次 次へ