湘南国際マラソンの距離短縮について思う事

2021年 2月28日に開催予定となっていた湘南国際マラソンが新型コロナウイルスの感染状況の影響によりフルマラソンから25kmへ距離を短縮することが発表されました。

先日までは長野マラソンやかすみがうらマラソンが開催予定となるなど、ほとんどの大会が中止・延期となっている状況で少しずつ好転していきそうな兆しが見えてきた中での発表でもあり色々反響が出ています。

「短縮するならいっそ中止に」とか「25kmって半端だろ」なんて意見もあれば「距離はともかく開催してくれるだけでもありがたい」というような意見もあり賛否両論だと思います。

こういう大会開催の可否・是非やコロナについて意見を述べたりするのは控えていた(避けていた)のですが今日は天気が凄く良いので書いてみます。

最初に断っておきますが、肯定的な意見・否定的な意見、ただの文句、愚痴、感謝等々全て否定するつもりはありません。内容的には否定しているかもしれませんが、そういった考えを持つことや人格まで否定しているわけではありませんのでご了承下さい。
例えていうなら一部の宗教では女性の人権をだいぶ制限していて私は信者ではないのでそうした制度自体については否定的ですが、それらの宗教自体や信者の方々自体まで否定するつもりはありません。どっかの人権先進国みたいにヒジャブを禁止!とまでは考えていません。

今回の湘南国際で批判が多かった理由

個人的に批判が多かった理由は下記が原因と考えています

  • 見通しが甘かったという曖昧な理由で距離変更が前倒しされたこと
  • 距離変更について事前に案内はあったものの基準が具体的ではなかった
  • 距離が半端だった
  • エコボトルに話題が集まった
  • エントリーの時点でサーバーが落ちる失態を犯したこと

1番目の「見通しが甘かった」というのは予定では12/10日に開催の可否を含め発表する予定だったのが「見通しが甘く」その日の判断では変更がききそうになかったので日程変更を前倒ししたとのことです。

日程変更の前倒しについては仕方ない面もありますし、前にずれる分には個人的には予定の変更などもききやすいですし、問題はないと思います。もう少し粘って欲しかったという心情的な面で反対する人の気持ちも理解できますが、当初の話と違うから25kmへの短縮もおかしい、契約違反だとか言っている人は正直、よくわかりませんでした。
一方で見通しが甘くという理由はある意味、潔いですがこれだけの規模の大会をこの環境下で開こうとしてるのに「見通しが甘く」で片づけるのはどうなのか…という気がします。もちろん、細かな話が色々つくとは思いますがもう少し言葉や説明を選んでも良かったと思います。

2つ目の基準が具体的でなかった点が一番の問題だと個人的には思っています。確かに感染者数が増加傾向にあり報道で第3波かと言われているので、状況としては距離短縮もやむなしだと思いますが、具体的な基準がないため、事前に可能性が言及されているとはいえ「やれるはずだ!」という意見はどうしても出てしまうでしょう。まぁ、難しいとは思いますが逆に申し込み時で具体的な基準が出されていれば、そもそも申し込むなという話になりますし。(抽象的でも可能性は示されていたので申し込むならそのリスクも承知すべきだとは思いますが)

3番目は申し込んでない人の意見が多い気がします。事前に30,25,20というように距離短縮については示されていたので実際にエントリーした人は一応、その距離については承知しているという体にはなっています。これは会場・コースの確保という点でしかたなかったのでしょう。

4,5については距離変更云々の前に悪い・変なイメージがついてしまった影響もあるのではないかと感じるところではあります。

そもそも中止で毎回賛否が起こる理由

今回の湘南国際に限らず台風等で大会が中止になると色々議論が出ます。ランナーは当然走りたいので賛否両論噴出するのは仕方ありませんがなぜ、こうも毎回荒れるのか…

一番の理由は主催者側からの事前・事後の説明が少ないというかほとんどないからだと思います。

2011年の東日本大震災の際も多くの大会が中止となりました。その理由は余震が続く中で安全が確保できない、給水などの物資の調達が困難といった理由が主でした。(当時の自粛ブーム的な影響もあったでしょうが)

この時にも中止の際の返金が問題となりましたが、多くの大会では開催準備に充てて使った以外の残金については震災被害へ寄付するという対応をとった(ので、あんまり文句が言いにくい)のと現在に比べSNSがそこまで浸透していなかったので身内で文句を言うくらいだったと思います。ただ、一部の大会ではある程度の費用明細や寄付金などを公表していた一方、何も出さない大会もあったのでその対応の是非については議論されていたと記憶しています。

次は大型の台風・大雨による中止です。昨今、大型の台風や大雨による被害が日本各地で起きており、マラソン大会も影響を受けています。インパクトがあった出来事としては都市型マラソンの横浜マラソンで前日受付していたのに中止が発表されたことでしょうか。横浜マラソンはエントリー費用が割と高額だったのと都市型マラソンなのであまり普段大会に参加等をしていない方も多かった事、また台風の予想がされる中で前日受付やエキスポを行っていた中での中止となったので大きな話題となりました。
確か中止の大きな理由は台風の影響により交通機関が運行を中止した場合にボランティアが動けなくなるからだったと思います。

ちなみに横浜マラソンの開催にあたっては湘南国際マラソンと同じランナーズ・ウェルネスが運営に携わっています(日テレの24時間マラソンでおなじみの坂本さんの所です。)

この辺りから台風などが予想される場合は割と早めに中止の判断がされるようになってきた気がします。(公共の交通機関も前日などに運行の中止などを決定・発表するようになりましたし)

費用についての問題は依然としてありましたが、天候による中止の場合、ほとんど当日に近い日での中止となるので、まぁほとんどお金残ってないよねということで(渋々ではあると思いますが)納得せざるを得ないという感じかと思います。一方で保険とか入ってないの?入ると割高になるから現実的じゃない!なんて議論も起きました。

前置きが長くなりましたがコロナウイルスによる中止についてです。

東京マラソンがエリートの部のみになり、一般参加の部の開催を取りやめたのを契機に日本の主要な大会が軒並み中止・延期となりました。

初期については屋外のイベントで感染リスクがあるのか?とか感染が広がっていない地方も中止にする必要あるの?とか色々意見は出ましたが世界的に感染が広がっていく中では中止にせざるを得ない状況ではあったと思います。

一方でお金の問題です。前述した通り台風なんかで中止の発表が早くなった影響なんかもあってかだいぶ早い段階で中止を発表する大会も多くありました。

しかし大会は数か月後なのに返金はまったくなしという大会が多くある一方で全額に近い返金をする大会もあり中止の場合の大会費用の扱いについてかなり議論されました。

数か月前からこんなに費用かかるんだよーと公表する大会が出る一方、中止がいついつまでならどれくらい返金なんてポリシーを出して募集をかける大会も多くなってきました。また、ランニング雑誌にもこうした議論についてページが割かれたりもしました。
(とはいえランナーズは発行元のアールビーズが大会運営にかかわってる以上、否定的な事は書けないと思うんですけどね)

この費用なり、中止の発表なんかに関しても事前・事後にきちんと運営側が発表していないから結論が出ない議論が続くのではないかと思います。

「こういう警報が出た場合は中止」「この日までにこの数値がこうなら延期」と具体的になれば当事者の判断もつきやすいと思います。
また、費用については監査とかない数字に意味があるのかという声もないわけではないでそしょうが、返金しない以上はある程度細かな数字を出すべきだと思います。結果的にどこかの運営に委託してる費用が大半だとしてもその内訳や内容はどうなっているのか適切なのかという目はかなりの額を集めている以上、必要なのではないでしょうか?

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